【USE CASE:回路基板の顕微鏡画像】RINGの適用

【背景・目的】

 今回は回路基板の顕微鏡画像で観察する細部について、RINGの適用を調べてみました。


 境界の判別が向上し、断線などの発見の一助になり可能性があります。

 また、はんだ不良に起因する瞬断の発見が期待できます。

 レーザーソルダリングのような、小さな対象についても適用を想定します。



【対象】

 導線が複数出ている回路基板です、こちらにRINGを適用してみます。


【結果】

以下、左が適用前、右が適用後。

導線との接続(四角)部分の境界やソルダーの有無が、分かりやすくなっています。



接合部分の拡大画像

・適用前


・適用後



接合部分のラインプロファイル

・適用前


・適用後



接点境界、ソルダーの有無によるコントラスト差が大きくなり、判別精度が向上しています。


数値でコントラスト比(=白/黒)を、見てみます。

両端を除いた場合、

【適用前】

 黒(最小値):55、白(最大値):77   コントラスト比:1.4

【適用後】

 黒(最小値):41、白(最大値):89    コントラスト比:2.2


「JIS規格の適合レベルAAに準拠するためのコントラスト比=4.5」には及びませんが、

適用後にコントラスト比が向上していることが確認できます。



【発展】

 今回は、回路基板の細部についてRINGの適用可否を見ていきました。

 回路基板への適用は、製造時の断線の発見精度の向上が見込まれます。

 具体的な事例があれば、今後取り上げていきます。


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