技術・製品紹介

<革新的な独自技術>
リアルタイム-ブラインド-デコンボリューション+超解像


弊社が完全に独自開発した、レンズ特性に左右されないブラインド-デコンボリューション技術「RING (Restoration with INtegral Geometry technology)」及び超解像技術「DRT (Dual Resolution Technology)」を中核に、各種の製品を開発しています。

※デコンボリューションとは…光学機器のレンズ(開口部)で生じる光の回折により劣化してしまった光学像(画像)を、劣化する前の状態へ回復させる処理です。


RINGの技術的優位性は、鮮鋭化・低計算量・高画質の3つが挙げられます。


鮮鋭化性能は未知のPSFで劣化した画像に対してフレーム内処理により最大2倍の分解能改善、計算量はミリ秒オーダー(従来のブラインド-デコンボリューション技術である修正ルーシー法に比較して最大約100万倍)でデコンボリューションフィルタを生成し、画質では無視できるレベルまでアーチファクト・ノイズを減少させることができます。

ハードウェアの限界をソフトウェアで超えることができ、光学系を活用するあらゆる領域に応用が可能。


これまで解決が困難であった機器の性能不足、大容量画像の膨大な計算量、画質不足などの課題をRINGが解決します。



<製品の提供形態>

現在、研究開発用デスクトップ解析ソフト、組み込み用API/独自コーデック、クラウドサービスの3形態で製品を展開しています。お客様の課題に合わせて、最適な組み合わせでご提供が可能です。

なお、組み込み用APIで製造した製品を販売するための、配布用ライブラリもご用意しております。


製品に関する資料請求・お問い合わせは、お気軽に以下の問い合わせフォームからお問い合わせください。


<RINGの性能・特長について>


■鮮鋭化効果

画像の鮮鋭化により、①分解能改善・②エッジ鮮鋭化・③コントラスト回復の効果を得ることができます。

(推定処理ではなく)回復処理であるため、見た目の改善だけでなくプロファイルデータレベルでの信頼性の高い鮮鋭化が可能で、各種の判定処理、コンピューティング処理(機械学習、AI、認識系)の性能改善などが期待できます。

また、未知のレンズ特性+シングルフレームの状況で利用できるため、事前準備は一切不要です。

左:元画像(カメラから取得された画像) 右:RINGによる鮮鋭化後の画像(元画像をRINGで処理した後の画像)


■低計算量(超高速処理/低消費電力)

通常の汎用PCでも超高速・軽量に処理でき、従来のデコンボリューション技術(RL法等)を完全に凌駕します。通常のカメラだけでなく、これまで活用が困難であったリアルタイム性の要求される機器・ハイスピードカメラ、膨大な画サイズの衛星画像までデバイスを問わずお使いいただけます。

RINGのブラインド・デコンボリューション処理性能を示したものです(@PassMark=26672)


■高画質

フィルタリングで生じるアーチファクト(リンギング、オーバーシュート)・ノイズを無視できるレベルまで減少できます。鮮鋭化効果を維持しつつ元画像よりもノイズを除去可能で、高SN画像を出力できます。

左画像:従来のブラインドデコンボリューション、右画像:弊社技術 RING によるデコンボリューション


■超解像技術「DRT (Dual Resolution Technology)」

鮮鋭化により増幅した各ピクセルの情報を用いて、最大8倍までのピクセル補間を実行できます。隣接するピクセル間の相関が明確になるため、鮮鋭化効果の視野性を向上させることができます。


■独自コーデック

鮮鋭化に必要な高周波成分が画像圧縮処理で劣化してしまわないような独自コーデックです。エンコード~デコード間は今まで通りの通信環境をご利用いただけるため、低通信コストで鮮鋭化効果を得ることができます。


■ゼロ知識フィルタ生成オプション

鮮鋭化用フィルタ生成処理をサーバ等ネットワーク越しに実行する場合の、画像情報漏洩をゼロにすることができます。画像から、光学特性に関するパラメタのみが抽出されてフィルタ生成用に送受信されるため、被写体の情報を漏洩することは一切ありません。


■応用例:RINGが強みを発揮する状況


①解像度が高過ぎてボケが目立つ状況

ex) 小型化・高画素な監視カメラ…


②赤外波長(IR)カメラのボケが目立つ状況

ex) 暗視カメラ・衛星観測・非破壊検査…


③サンプルへの光学的なダメージを軽減したい状況

ex) 生物顕微鏡…


④被写界深度を深くとった場合のボケが目立つ状況

ex) 検査装置・生物顕微鏡・金属顕微鏡


⑤レンズの大きさ・重量が問題となる状況

ex) 小型カメラ・ドローン・衛星観測…


⑥光学ズームで生じる無効倍率(馬鹿拡大)が目立つ状況

ex) 拡大撮影…


⑦焦点がズレることによるデフォーカス・ブラーが目立つ状況

ex) 位相差顕微鏡…


⑧分解能・SN値・計算量の複合的な理由で、情報抽出のスループットが悪い状況

ex) UnsharpMaskの代替・既存のデコンボリューションの代替…


■導入・活用イメージ


対象とする画像自体に研究課題がある場合は以下図のAパターンを、画像自体に研究課題はなく応用が重要な場合はBパターンをお勧めします。

多くの産業・アカデミックの領域で培った知見をもとに最適なご提案をさせていただきます。

上記はこれまで弊社が実際に実証を行い、改善・解決してきた事例の一部です。

豊富な実績をベースにお客様に最適なご提案をさせていただきますので、ぜひお気軽に資料請求・お問い合わせください。